169)国防を担う若者達
- 2014年11月16日
- 人生・趣味
今日は、1ヶ月ぶりの「オフ」。
朝から、ホントにの~んびり過ごしている。
やっぱり、人間、休養は必要だなあ……なんて実感しつつ。
さて、先週の土日は、顧問先の社長に御招待を賜り、防衛大学校の「第62回開校記念祭」に行かせて頂いた。
土曜の早朝5時に自宅を出発し、日曜の夜11時半に帰宅というハードなスケジュールであったが、行きも帰りも、顧問先の社長が運転する車に同乗させて頂いたので、私はとっても楽チンであった反面、顧問先の社長は相当キツかっただろうなあ…。
本当に申し訳ない限りであった。
感謝・感謝・感謝です。
ところで、防大の開校記念祭に行かせて頂くのは、今回で3回目。
1回目は、家族4人でお世話になり、2回目は、私が妻の両親を同行し、そして、今回は、私1人での参加となった。
顧問先の社長の御子息は、お二人とも防大に進学されている。
御長男は、既に、航空自衛隊の幹部自衛官としての道をすこぶる順調に歩まれており、御次男は、現在、防大4年生に在学中で、将来は、陸上自衛隊に進まれる予定とのこと。
つまり、御次男は、来春防大を卒業してしまうので、おそらく、我々も今年の開校記念祭が「最後」の参加となるものと予想され、感慨一入であった。
防衛大学校というのは、文部科学省所管の大学とは全く異質で、防衛省が設置する自衛隊の「幹部自衛官」を養成する教育・訓練施設である。
従って、学生の身分は「特別職国家公務員」たる自衛隊員であり、給与もチャンと支給される。
親に学費の負担を掛けないという点においては、これほどの親孝行はなかろうが、それにしても、「命懸けで国防を担う」という選択をしたお二人の御子息には、ホントに頭が下がるばかりだ。
今回は、2日間、たっぷりと堪能させて頂いた次第だが、その隊列や訓練展示の見事さに、日頃の訓練の厳しさが如実に表れていた気がするねえ。
実は、私は、防大に相当なシンパシーを感じている者の一人だ。
私の親族に、何人かの有名軍人がいるというのも理由の1つ。
我が家のことは、お時間があれば、下記ブログを御参照されたい。
66)軍人の娘
そして、理由のもう1つは、わが母校であるPL学園という学校が、プチ軍隊とも言える教育体制であったことだ。
私は、小学校3年生~高校3年生まで、10年間に渡って、親元を離れた寮生活を経験した。
とりわけ、中高の6年間では、相当に心身ともに鍛えられた気がする。
私が在学していた頃は、PL学園の中高は全寮制だったので、24時間、集団生活の中に身を投じることとなった。
当然ながら、上下関係は「理不尽なまでに」厳しい。
よく言われるところの、3年=王様、2年=平民、1年=奴隷みたいな関係が自然に出来上がってしまっている。
もちろん、これ自体はとても褒められた話ではないのだが、人間社会に厳然として存在する「理不尽さ」を体感するには絶好の教材であったし、何よりも、世の中には「いろいろなタイプの人がいる」ことを知る貴重な機会となった。
PL学園は進学校ではないし、更生のために入学してくる連中もいる。
だから、学生のキャラクターはホントに「いろいろ」なのだ(笑)。
現に、私が弁護士として、日々、いろいろなタイプの方々と接し、様々な理不尽と向き合っている中で、さほど動揺せずに冷静に対処できているのも、集団生活の中で多感な人格形成期を過ごしたことが大きく影響しているように思われる。
PL学園の寮生活は、組織からしてプチ軍隊方式である。
寮全体を「大体(だいたい)」と呼称し、学年ごとに「中体(ちゅうたい)」が組織される。第1中体・第2中体などという感じで。
そして、さらに「小体(しょうたい)」・「分体(ぶんたい)」と細分化されていき、最小単位が「部屋」となるのだ。
起床から消灯まで、すべての行動・行事が、この組織を軸に為されるので、それぞれの単位には、統括責任者として、部屋長・分体長・小体長・中体長などが置かれている。
人員の点呼なども小単位の長から大単位の長に向けて順次リレーされる。
こういう規律ある集団生活を過ごしてきたことは、今になって思えば、組織論を実践的に学ばせて頂いたということであり、感謝すべきことであった。
特に、○○長というポジションを経験した者は、学生時代からリーダーシップを身に付けることができるという点で、貴重な財産を手に入れたに違いない。
私も、とても有難いことに、中学時代も高校時代も、「大体長」という役職を経験させて頂いた。
当時の私としては、大いに悩むこともあり、数々の失敗も経験したが、すべては、私の人生の糧となっている。
日々の弁護士業務、法律事務所の経営、弁護士会の会長職、その全局面において、10年間の寮生活はプラスに影響しているものと確信している次第だ。
もちろん、防衛大の厳しさは、私の経験したPL学園の数十倍・数百倍の厳しさであろう。
その厳しさを見事にクリアーされたお二人の御子息、今後の御活躍がホントに楽しみである。
ただ、その御活躍は、あくまでも災害救助等に限って!と願うばかりだ。