沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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172)男性脳と女性脳

当事務所は、男性弁護士1名に女性弁護士1名、女性事務員2名という環境。
そして、我が家は、私たち夫婦と娘2名という環境。

つまり、公私ともに女性ばかりに囲まれた環境で、私は人生を謳歌している(笑)。

で、生活のあらゆる場面で「実感」するのが「男女の違い」だ。

もちろん、人間の脳は、アナログな装置なので、そのバリエーションは「無限大」だから、極端に男性的な思考回路をもつ女性もいれば、極端に女性的な感覚をもつ男性もいる。
だが、平均化した一般的傾向で見れば、男女は明らかに「違う生き物」だ。

そもそも、生物学的には、男女の脳は、その「構造」が微妙に違うらしい。

特に違うのが、右脳と左脳をつなぐ「脳梁」(のうりょう)という部分。

右脳と左脳は、言ってみれば全く別々のコンピュータであり、2台のコンピュータを脳梁という配線でシッカリ連結することにより、あたかも1台のコンピュータのごとく使っているのが人間の脳。

で、女性の方が男性よりも、脳梁が20%ほど「太い」のだそうだ。

2台のコンピュータを繋ぐ配線が「太い」ということは、よりスムーズかつスピーディに2台のコンピュータ相互の情報交換が可能になるということ。
だが、一方で、それは情報交換の「遮断」がしにくいということも意味する。

一般的に、右脳=感覚的なイメージ処理が得意、左脳=論理的な言語処理が得意と言われる。

女性脳は、右脳と左脳の情報交換がスムーズなので、いわゆる「マルチ・タスク」が得意だと言われる。
つまり、右脳と左脳を同時にフル活用しながら、複数の作業を並行してできるのが女性脳の特徴で、逆に、一度に一つの作業しか出来ないのが男性脳の特徴。

我が家でも、私は一旦テレビ視聴や読書に集中してしまうと家族からの語りかけが全く耳に入らないようで、妻や娘から何度もクレームが出された(笑)。
まあ、今では、「パパは、そういう生き物なんだ。」と諦めてくれたようだが(笑)。

仕事でも、集中して重要な書面を作成したい時なんかは、電話で思考が中断されるのが非常に苦痛なので、私の場合、留守電に切り替わった残業時間帯か休日に集中して作業しなければダメなんだよねえ。

かくのごとく、平常時の作業では、女性脳の方が男性脳よりも圧倒的に「器用」だと言えるんだけど、緊急時の対処では、女性脳の「不器用」な一面が露呈してしまう。

女性脳は、右脳と左脳の情報交換の遮断が不得意なので、極めて「論理的な問題解決」が求められる場面ですら、常に「感情が入り混じってしまう」という傾向にあるからだ。

つまり、論理的に考察すれば正解は明らかに1つと思われるときでも、感情的な不満感が邪魔をしてしまって、その選択を誤りやすいのである。

一方、男性脳は、左脳が論理的思考に没頭している最中に右脳からの感覚的情報の流入をシャットアウトできるので、感情を排した冷静な解決策を検討することが得意なのだ。

このことは、依頼者の男女別傾向でも顕著であり、女性の依頼者に論理面だけで納得してしまうのは極めて困難なことが多い。
要は、その人の感情面も含めてシッカリとトータル・フォローができなければ、本当の意味での問題解決に辿り着けないということだ。

で、私の拙い経験の中で到達した結論は以下のとおり。

男性脳=未来志向の合理的解決脳
女性脳=現在志向の情緒的共感脳

例えば、私がこれまでに妻を通じて知った女性脳の典型的特徴。

1)回答を求めない「相談」

女性から「ねえねえ、相談があるんだけど。」と言われても、
それはホントの「相談」ではないことが多い。
だから、正解を淡々と回答してしまうと、途端に不機嫌になる。
女性は、頭では既に正解を知っていて、そんなことは百も承知だというワケ。
女性は、ジックリ話を聞いて、ただただ「共感して欲しい」だけなのだ。

2)オチのない「雑談」

女性の「ねえねえ、聞いて。」で始まる雑談。
最後まで話を聞いてみると、「で、オチは?」と突っ込みたくなる。
女性は、文字どおり「聞いて欲しい」=「共感して欲しい」だけなのだ。

3)正解が決まっている「選択」

どちらの服がいいか、どちらの靴がいいか、どちらのカバンがいいか。
恒例の出かける前の二者択一の儀式。
どちらか答えると、「ええー、そっち?」か「だよねえ~~」の反応。
これまた正解は決まっていて、その正解に「共感して欲しい」だけなのだ。

4)買う気のない「買い物」

買い物に一緒に出かけると、女性の買い物は、とにかく「長い」。
最初は、私も気分よく付き合うが、ついには疲れて、ベンチで休憩。
横を見ると、同じようなパパ達がズラリ…。
で、長い長い買い物を終えて、妻から「ありがとう。良いの無かったわ。」の声。
私は、「え~~っ」という感じだが、妻はニコニコの満足顔。
男性としては、せっかく買い物に来たんだから、何かゲット(=結果)しないと気が済まないという気になるんだが、女性は買い物をするという「行為」(=過程)自体が楽しいのだ。

5)噛み合わない「ケンカ」

ケンカのとき、男性が「その考え方がダメなんだ!」と自論を述べると、
女性は「その言い方がダメなのよ!」と反論する。
理性で押そうとする男性に対して、感性で反撃する女性。
行為の「内容」を重視する男性に対して、行為の「態様」を重視する女性。
男女のケンカは、こうしてどこまでも噛み合わないのだ。

2002年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの行動経済学者・心理学者のダニエル・カーネマンによれば、人が「幸せを感じる」チャネルは2つあるそうだ。

1つは、「今、感じる幸せ」で、
もう1つは、「後から振り返る幸せ」だ。

女性脳は、「今、感じる幸せ」が大好きで、現在志向で過程を満喫したい。
ウィンドウ・ショッピングなどは、今を楽しんでいる典型例だ。

男性脳は、「後から振り返る幸せ」が大好きで、結果を満喫したい。
満喫すべき結果を築くために、未来志向で、今を頑張るというワケ。
膨大なコレクションを「眺めて楽しむ」のは、男性マニアに多い特徴だ。

アリとキリギリスの話で言えば、アリは男性脳優位で行動し、キリギリスは女性脳優位で行動したということか。

まあ、以上のような男性脳・女性脳の特徴というのは、あくまでも一般的傾向ということに過ぎないので、個人差は大いにある。

我が家の場合は、長女は、割と男性脳に近く、次女は、典型的な女性脳だ。

例えば、私が勉強を教えていて、どうしても分からないと、二人とも「泣きじゃくる」。
だが、その「涙の理由」は見事に違う。

長女は、将来の自分が大切。
だから、今、躓いている自分が許せず、「悔しくて」泣いている。

一方で、次女は、今の自分が大切。
だから、今、苦痛を感じている自分がイヤで、ここから「逃げたくて」泣いている(笑)。