経営コンサルティングとは
プロスポーツ選手とコーチの関係
企業経営は、常に「変化」との闘いです。
ダーウィンの言葉とされている「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である。」との名言どおり、変化に適応できない企業は次々と淘汰されています。
企業を取り巻く「外部環境」は目まぐるしいスピードで変化し続けていますし、企業の「内部環境」もまた常に変化を続けているのです。
しかしながら、経営者というのは、どうしても内部からの視点でのみ物事を考察しがちであり、外部環境や内部環境の「変化」に気付きにくく、対応のチャンスを逃してしまいやすいと言われます。
これは、世界トップクラスのプロスポーツ選手が、自身が気付かぬうちに、ベストなフォームを崩してしまい、信じられないスランプに陥ってしまう現象と非常によく似ています。
経営コンサルタントというのは、「現状分析」と「経営理論」に基づいて、経営上のアドバイスをする仕事であり、言ってみれば、プロスポーツ選手の「コーチと同じ立場」にあります。
コーチとプロスポーツ選手の技量を比較すれば、選手の方が圧倒的に上なのは言うまでもありません。
経営問題についても同様で、経営コンサルタントと経営者の経営スキルを比較すれば、経営者の方が圧倒的に上に決まっています。
経営者が長年に渡って「その道のプロ」として歩まれ、蓄積されてきた経営スキルや経験には到底太刀打ちできません。
しかしながら、経営コンサルタントは経営者と勝負をしているわけではありません。
経営者が見失いかけている「客観的視点」に基づいて正確に「現状分析」をし、多くの先人達によって蓄積された「経営理論」に基づいてアドバイスをさせて頂く、それだけなのです。
経営者の経験に裏打ちされた「経営スキル」に経営コンサルタントの「分析と理論」が加われば、まさに「鬼に金棒」ではないでしょうか。
プロスポーツ選手は一流になればなるほど、謙虚にコーチのアドバイスに耳を傾けると言います。
賢明な経営者の皆様におかれましては、是非とも、外部専門家とのコンタクトの機会を増やして頂き、日常的に「企業の健康診断」を実践して頂きたいものです。
「As Is」と「To Be」と「To Do」
経営コンサルティングの要素を極めて単純化すれば、下図のとおりとなります。
つまり、現状分析により「As Is(今ある姿)」を明確にすることが経営コンサルティングの出発点です。その上で、将来の「To Be(あるべき姿)」をご提示します。
次に、「As Is(今ある姿)」のままであれば、今後どうなってしまうのかの将来予測(So What?)をして、軌道修正が必要であるならば、なぜ現状が「As Is(今ある姿)」になっているのかの原因分析(Why So?)をしていきます。
最後に、「As Is(今ある姿)」を「To Be(あるべき姿)」に変えるべく、経営理論に基づき、「To Do(やるべきこと=What To DoとHow To Do)」をご提案させて頂くという手順が経営コンサルティングです。