321）ノーリスク・ハイリターンの投資

詐欺の話か？
と思ったであろうが、
そういうワケではない。

投資といえば、
金融投資ばかりが注目されるが、
もっともっと大事なのが、
そう、「自己投資」なのだ。

そして、自己投資には、
「学び」と「種蒔き」とがある。

学びとは、
人的資本、すなわち、
スキル・知識・ノウハウなど、
ビジネスパーソンの「能力」
を向上させる鍛錬である。

種蒔きとは、
社会資本、すなわち、
社会的ネットワーク
における自身の「人間関係」
を構築させる活動である。

我々のような自営業者の場合、
常に「学び」と「種蒔き」を
継続させていかなくては、
途端に、仕事が無くなる！
という危険性に見舞われる。

とは言え、
ワークライフバランスも大切。
プライベートは犠牲にできない。

となれば、
仕事に従事できる時間のうち、
ある程度の時間を、
「学び」と「種蒔き」に振り分ける、
という配慮が絶対に必要となる。

私の経験に基づく結論は、
全ての仕事時間の「４分の１」
は自己投資に振り分けるべきだ。

そのためには、
仕事のアウトプット時間、
つまり、本業に従事する時間
を徹底的に効率化する必要がある。

プライベートを犠牲にせず、
「稼ぐ時間」を４分の３に圧縮！
ということは並大抵ではないが、
やる価値は、計り知れず大きい。

金融投資は、
当然ながら、リスクは大きい。

ところが、
「学び」と「種蒔き」は、
決して、価値が下落することはなく、
どこまでも「蓄積」され続ける。

そう、確実に、
人的資本・社会資本の両者は、
自己投資によって、
「価値増大」し続けるということ。

別の言い方をすれば、
リスク（上下の振り幅）が、
全く無いということだ。

にも関わらず、
その後に得られるリターンは、
金融投資の比ではなく、
まさに、絶大である！

その意味で、
自己投資は、文字どおり、
ノーリスク・ハイリターン！
の驚異的な投資手法なのだ。

最近の若手弁護士を見ていると、
「稼ぎの時間」にばかり追われ、
「学びの時間」や「種蒔きの時間」
を全く持たない者が増えている。

勿論、キチンと、
「学び」も「種蒔き」も、
見事なまでに実践している者もいる。

この両者の違いは、
５年後、そして１０年後、
とんでもない「差」を生み出すはず。

私自身も、
「学び」と「種蒔き」については、
若い頃から、本当に意識してきた。

結果、
あらゆる資格も取得できたし、
あらゆる人脈も構築できた。

それら全てが、
新たな業務分野の開拓や、
新たな依頼者の獲得など、
本当に絶大なリターンを招いた。

振り返れば、
自己投資のお陰で、
本当に豊かな弁護士生活を送れた。

自己投資の大切さは、
当事務所の後輩弁護士たちにも、
是非とも、声を大にして、
伝え続けていきたいものだねえ。