沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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96)元気のタネ

アントニオ猪木いわく、

「元気」があれば、何でもできる!

とのことだが、本当にそのとおりだ。

元気というのは、辞書を引けば、「活動の根本となる気力、生命の活力」のこと。

文字通り、元気が無くなると、何もする気が無くなる、生きる気力すら無くなるということになりかねない。

弁護士のもとを訪ねて来る人というのは、重大な悩み事を抱えている人たちなので、本当に元気を失っている人ばかり。

そんな人たちに、少しでも「元気」を取り戻してもらい、未来への「希望」を抱いてもらうのが弁護士の仕事なのだから、我々弁護士は、常に「元気」に満ち溢れていなければならない。

とは言え、弁護士の日常業務というのは、紛争解決のための「ギリギリの交渉」ばかりであるから、そのストレスたるや半端ではないのだ。

このストレスは、実際に経験してみないと分からないくらい、本当にキツイものだ。

現に、そのストレスからか、深刻な心の病を抱えてしまう弁護士も少なくなく、中には、弁護士登録を抹消して廃業してしまう者さえいる。

弁護士の仕事は、誤解を恐れずに言えば、「ストレスをお金に換えている」ような側面があるので、ストレス解消が上手でないと、弁護士の仕事は全うできない。

では、私の場合はどうかと言えば、何と言っても、「家族と過ごす」ことが絶好のストレス解消タイムである。

家族と過ごす、何でもない平凡な時間にこそ「無上の幸せ」を感じるのだが、おそらく、その時には「最上の脳内ホルモン」が大量に分泌されているに違いない。

先日も、当事務所の正職員が有給休暇を取った際、たまたま、来客も少ない日だったので、家族全員で事務所に行き、それぞれが好き勝手なことをやる、という時間を過ごした。

子供たちは夏休みに入っており、上の子は部活に行くまでの間、音楽を聴きながら黙々と勉強をし、下の子は夢中で大好きな一人遊びに興じ、妻はテキパキと事務員としての仕事をこなす、といった具合で、オープンしたての個人事務所で家族が各々の時間を過ごしたのだが、こんな何でもない時間こそが、まさに「幸せ」そのものなのであった。

もちろん、共同事務所ではこんなことは出来なかったワケで、その意味でも、個人事務所の設立は大正解だったと言えよう。

新事務所オープンの前後は、本当に休みなく突っ走った感があったが、最近、ようやく落ち着いてきたので、休日は、できる限り家族と過ごす時間を大切にしたいと思っている。

妻の父母も市内に住んでいるため、ここんところ、連チャンで、休日の外食時には、妻の両親も誘って、何とも言えない「幸せ」な時間を過ごしている。

やはり、私の場合は、家族と過ごす時間が「元気のタネ」のようだ。

いつだったか、下の子とのコミュニケーションが上手くいかなくなった時があり、妻から見てもハッキリと私の「元気」が無くなったようだ。

まあ、我ながら、分かり易い性格のようで(笑)。

有名なマズローの欲求5段階説によれば、

第1段階 生理的欲求(本能)

第2段階 安全欲求(安定)

第3段階 親和欲求(所属・愛)

第4段階 承認欲求(名誉・自尊)

第5段階 自己実現欲求(理想)

ということだが、第1~4段階は、欠乏動機と言って、満たされていないと、それを満たそうという欲望が生じるのだ。

そして、この欲望が満たされることで、人間は「幸せ」を感じるということなのだろう。

ちなみに、第5段階の自己実現欲求は別格で、存在動機と呼ばれ、自分という存在の「社会的意味」を見出そうとする欲求である。

つまり、「なりたい自分」を目指す欲望であり、これが実現した状態を「成功」と言うのであろう。

マズローの欲求5段階説の面白いところは、前段階の欲望が充足されないと次の段階の欲望が生じないと言っている点だ。

弁護士の仕事は、時として、損得勘定を度外視した「人権擁護」や「社会正義の実現」といった高尚な理想に向かって突き進むべき場面に遭遇する。

つまり、それは、マズローの言う第5段階の自己実現欲求に弁護士が突き動かされねばならないことを意味する。

何が言いたいかというと、弁護士が高尚な理想に向かって仕事をするためには、弁護士自身が「幸せ」でないといけないということだ。

水戸黄門だって、自身が最高に恵まれているからこそ、慈悲深い行いができたのだ(もちろん、ドラマはフィクションだが)。

私の場合、ちょっとのことでも「幸せ」を感じるタイプなので、その意味では、弁護士向きなのかも知れない。

最近のマイブームは、休日の軽い運動とちょっとした暴飲暴食である。

休日に軽い運動をして、「運動したから、まっ、いっかあ!」という計画的な言い訳のもと、特大のカップラーメンや炭酸飲料、スイーツなど、普段口にしない「体に良くない」ものをガッツリ食べるという、何とも他愛のないものだが、こんなことでも十分に「幸せ」なのだ。

いやあ、本当に安上がりな「幸せもん」なのです(笑)。