沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

  • 最近の投稿

  • カテゴリー

  • 2024年11月
    « 10月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • アーカイブ

  • 法律相談
  • 顧問契約

291)4人に1人に食い込む!

とうとう、52歳になった。

「人生100年時代」の到来!
だとするならば、まだまだ、
人生の「折り返し地点」
に到達したばかり、ということ。

ところで、厚労省によれば、
2019年9月15日時点で、
日本での100歳以上の人口は、
「7万1238人」である。

へえ、そんなにいるんだ!
と驚く人もあるだろうが、
人生100年時代って言うわりには、
意外と少なくない?
と感じる人も多いはず。

人生100年時代というのは、
「2人に1人が100歳」
を迎える時代が到来する!
っていうことなんだからね。

人生100年時代というのは、
ロンドン・ビジネス・スクールの
リンダ・グラットン教授と
アンドリュー・スコット教授が、
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
(東洋経済新報社刊)
という本で提唱した言葉である。

この本の要点は、先進国においては、
2007年生まれの2人に1人が、
100歳を超えて生きることとなり、
従来の考え方とは全く異なる
「新しい人生設計」
が必要である!ということ。

なんだあ、要するに、
「21世紀後半における生き方」
のことだから、
21世紀前半に死んじゃう自分には、
全く関係ないんじゃないの?
と思ってしまうのは、早合点。

では、あなたは、
何歳まで生きるつもり?
と聞かれたら、どう答えるか。

2018年の厚労省発表の
日本人の「平均寿命」は、
男性が、81.25歳で、
女性が、87.32歳だ。

せめて、平均寿命までは!
というのが多い答えだろうか。

だが、
この「平均寿命」という言葉。
実に、誤解の多い言葉だ。

<誤解その1>
「全ての世代に当てはまる」
と思っている。

例えば、私は52歳。
そうすると、
81.25-52=29.25
となり、
私は、平均して、
あと30年も生きられない。

でも、平均寿命というのは、
あくまでも、
「0歳児の平均余命」
のことなのである。

平均余命というのは、
その年齢の人が、今後、
平均して何年生きられるか、
ということを示す「期待値」だ。

ちなみに、男性の場合、
52歳の平均余命は、
30.91歳!
なので、83歳まではOKか。

で、その後、めでたく、
83歳を迎えたとしよう。

そうすると、
83歳の平均余命は、
7.36歳!
結果、90歳も夢じゃない!

ということで、まずは、
自分の年齢の平均余命を調べる、
というのが大事なこと。

<誤解その2>
「平均=2人に1人」
と思っている。

平均という言葉のニュアンスから、
そのように連想してしまう人が多い。

ちなみに、
この「2人に1人」
が到達する年齢のことは、
「寿命中位数」
というらしい。

で、日本の場合には、
「平均寿命 < 寿命中位数」
となっている。

例えば、簡易生命表によると、
男性の場合、
寿命中位数は、
84歳と85歳の間で、
女性の場合は、
90歳と91歳の間だ。

そうすると、
男性が、81.25歳で、
女性が、87.32歳、
という平均寿命は、
寿命中位数よりも相当に低い!
ということになる。

<誤解その3>
「緻密な計算による未来予測」
と思っている。

厚労省がやることだから、
スーパーコンピュータなどの
もの凄い機械を使って、
緻密な計算を繰り返して、
未来予測を行なっているのでは?
とも思ってしまうだろう。

だが、やっていることは、
年齢別の生存率を使って、
10万人が誕生したとして、
0歳児の1年間の生存率を使って、
1歳児の生存数を計算し、
1歳児の1年間の生存率を使って、
2歳児の生存数を計算し、
といったことを、
生存者数がゼロになるまで繰り返す、
というに過ぎない。

そして、生存数の年齢別合計を
単純に10万人で割ったもの、
これが平均寿命である。

ポイントとなるのは、
使用される「生存率」である。

これは、要するに、
「過去のデータ」に過ぎない。

当然、生存率は、
医療の進歩等によって、
年々、向上していることは明らか。

ということで、
平均寿命は、参考にすべきではない!
という身も蓋もない結論に至る。

このあたりのことについて、
医療経済学者(医学博士)の永田宏氏は、
生まれた年ごとの
「より正確な平均寿命」を算出すべく、
生存率の向上推移を加味して、
同い年の「2人に1人」が到達する
「50%生存年齢」と、
長生きケースの目安として、
「4人に1人」が到達する
「25%生存年齢」を試算した。

ちなみに、この表の一部を抜粋すると、
次のとおりだ。

<男性版>
生年    50%   25%
1968   91.1    97.1
1969   91.4    97.4
1970   91.6    97.6
1971    91.8   97.8
1972      92.0   98.0
1973      92.2      98.2
1974      92.5   98.5
1975      92.7   98.7
1976      92.9   98.9
1977      93.1    99.1
1978      93.3   99.3
1979      93.6   99.6
1980     93.8   99.8
1981      94.0  100.0
1982     94.2     100.2
1983     94.4      100.4
1984     94.7      100.7
1985     94.9      100.9
1986     95.1      101.1
1987     95.3      101.3

<女性版>
生年    50%   25%
1968      98.1    103.1
1969   98.3   103.3
1970      98.6   103.6
1971       98.8   103.8
1972      99.0   104.0
1973      99.2   104.2
1974      99.4   104.4
1975      99.6   104.6
1976      99.8   104.8
1977     100.0   105.0
1978     100.2   105.2
1979     100.4   105.4
1980    100.6   105.6
1981     100.8   105.8
1982    101.0    106.0
1983    101.2    106.2
1984    101.4    106.4
1985    101.6    106.6
1986    101.8    106.8
1987    102.0   107.0

ということで、
私は、1968年生まれなので、
2人に1人は、91歳に到達し、
4人に1人は、97歳に到達する。

ついでに言えば、
妻は、1972年生まれなので、
2人に1人は、99歳に到達し、
4人に1人は、104歳に到達する。

となると、我々世代も、
「人生100年時代!」
ということを真剣に意識せねばならない。

そのためには、
天寿を全うするまで、若々しく、
「心の健康」を保つこと!

そして、
心の健康で大切な「かきくけこ」。

か=感謝する
き=興味を持つ
く=工夫する
け=健康(体)に気を付ける
こ=恋をする

最後の恋は、配偶者はもちろんのこと、
芸能人やスポーツ選手でも良いらしい。

要するに、
青春の心をいつまでも!
ということなのかな。

で、夫婦ともども、
「4人に1人」に食い込むぞ!!