299)池江選手の「幸福力」
- 2021年4月12日
- 人生・趣味
とにかく、凄い!!の一言だ。
白血病から「奇跡の復活」を成し遂げた
競泳女子の池江璃花子選手。
五輪代表選考を兼ねた日本選手権では、
出場全種目で優勝して、見事「4冠」を達成。
そして、400mメドレーリレーと、
400mリレーの2枚の五輪切符を手にした。
加えて、東京五輪から新しく採用される
男女混合400mメドレーリレーにおいても、
第3泳者のバタフライで出場する可能性が出てきた!
との報道がなされている。
いずれにせよ、本来は、一人の人間として、
白血病という重病から「社会復帰」を果たすだけでも、
天晴れ!!という話なのである。
それが、復帰から1年足らずで「日本一」となり、
「世界一」を目指す大会への切符を手にした!
というのだから、賞賛すべき適当な言葉が見つからない。
さて、マスコミ報道では、池江選手の
「努力は必ず報われるんだなと思った」
との言葉が注目されている。
確かに、彼女が語る、この言葉はあまりにも重い。
そして、我々凡人にも、勇気を与えてくれる。
だが、私は、彼女がその前段に語った
「何番でもここにいられることに幸せを感じようと思った」
との言葉がグッと刺さった。
この言葉の裏にある彼女の状態こそが、
奇跡の復活に大きく貢献したのだろうと確信する。
今我々が生きている複雑な現代社会は、
とかく「成功至上主義」という風潮になりがち。
つまり、成功=幸福という図式が描かれがちで、
裏を返せば、「成功しなければ幸福ではない!」
といった短絡的思考にどうしても陥りがちだ。
だが、実のところ、真理は全く逆で、
「幸福感を抱いている者こそが、成功しやすい」
ということらしいのだ。
そのあたりが書かれているのが、この本。
幸福優位7つの法則
~仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
ショーン・エイカー著
徳間書店
この本の主題は、こういうことだ。
「ハピネス・アドバンテージ」(=幸福優位性)
→「幸福感」は人間の脳と組織に競争優位をもたらす!
→「自分は幸せだ」と思える人ほど、よい結果を生む。
池江選手は、プール会場に入場する際、
「ただいま~」
と言って笑顔で入場した。
そして、
「今ここに立てている幸せ」
を満喫しながら泳いだに違いない。
常人には分からないレベルの幸福感だったろう。
そのような幸福感に満ちていた状態だったからこそ、
彼女の心身は、最高のパフォーマンスを生んだのだ。
五輪開催については、賛否両論あるが、
彼女の泳ぐ姿を見るだけでも、
きっと日本中の人が勇気をもらえるはず。
最悪、無観客でもいいから、
選手のためにも、日本の閉塞感打開のためにも、
是非とも、東京五輪は開催して欲しい!!