沈思雑考Blog

ソレイユ経営法律事務所の代表である弁護士・中小企業診断士
板垣謙太郎が日々いろいろと綴ってゆく雑記ブログです。

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42)感動をありがとう!

 もちろん、サッカーW杯の話である。
 私も、例にもれず、完全な「にわかファン」であるが、今回のW杯は、本当に感動した(まだ終わっちゃいないが…)。
 
 夜中の2時過ぎに寝たり、早朝3時半に起きたりと、生活リズムはムッチャクチャになってしまったが、寝不足がさほど苦にならないほど、私自身も大いなる活力を与えてもらったと感謝している。

 私自身、6月に入ってからというもの、何だかストレスがうまく解消できずにいて、メンタル的に「キツイなあ、このままいくとヤバイなあ…」と感じていたところだったので、理屈抜きでスカーッとなれるイベントに興じることができ、心底有り難かった。

 それにしても、PK戦というルールは、あまりにも酷だなあ…。
 みんなプロの選手だから、PKに関する技術的優劣は全くなかろう。本当に、その時々の「運」というか「偶然」だけに左右される非情なものだ。

 4年に一度しかないビッグイベントなんだから、再延長とか再試合とか、PK以外で決する方法はないものなんだろうか。

 今回、PKをはずしてしまった駒野選手の心情を察すると、あまりにも可哀想で、いたたまれない気持ちになる。
 駒野選手のお母様が、インタビューで「みんなに申し訳ない」などと仰っていたが、親族にもそんな発言をさせてしまうPKというものは、なんて残酷なものなんだろう。
 長友選手のお母様は、「お願いだから、PKだけは蹴らないで」と念じていたというが、親族とすれば、当然の心情かも知れない。

 中学時代、大阪府大会への出場をかけたバスケットボールの地区大会で、試合終了直前にゲットしたフリースローのチャンスに、私は、プレッシャーのあまり、あろうことか、ものの見事(?)にフリースローを「2本ともはずす」という「あり得ない大失態」を演じた。
 結果、チームは1点差で負け、府大会へは出場できなかった。
 当時、私はキャプテンという立場にもいたので、しばらくの間、自責の念にかられ続けた。

 今でこそ、笑って話せる「ほろ苦~い思い出」だが、たかだか中学の地区大会レベルのしょうもない試合ですら、私のような小心者には十分過ぎるプレッシャーだったのだ。
 世界中が注目する世界最高峰の大会での「PKはずし」は、並みの人間なら「一生もののトラウマ」となってしまうに違いない。

 おそらく、サッカー選手であれば誰もが、駒野選手の気持ちを「我が身のこと」として「共有」できるのであろう。
 日本のチームメイトばかりでなく、敵であったはずのパラグアイの選手までもが、駒野のもとに駆け寄って声をかけるシーンが見られ、実に感動的であった。

 駒野選手と同い年の松井選手が、「駒野を今日、酒に誘って死ぬまで飲ませたいと思います。」と涙ながらに語っていたのには、さすがにグッときてしまった。

 今大会は、日本チームの「団結力」とともに、選手1人1人の「魅力的な人柄」が目立った大会でもある。

 試合後のインタビューで、今大会のヒーローとなった本田選手が、「大会前に多くのファンが応援してくれたことだけじゃなくて、多くの人が批判してくれたことも僕は感謝しています。批判してくれる人がいなかったら、ここまで来れたかどうかも分からない出来だったんで。」と語ったのには、大いに感銘を受けた。なかなかサラッと言える言葉じゃない。

 そして、長友選手が、「(監督には)ありがとうと言われました。僕も『(監督の)何百倍もの感謝の気持ちでいっぱいです』と言いました。」という言葉にも、思わず目頭が熱くなってしまった。

 とにもかくにも、感動をありがとう!という気持ちで一杯である。

 いやあ、つくづく、世界中が熱狂できるサッカーW杯というのは、本当に素晴らしいスポーツイベントだなあと感じた。
 
 さてさて、4年後の開催国はブラジルだそうである。
 入念に計画した上で仕事を休み、「初めての里帰り」でもしてみようか……と本気で悩むことになりそうだ。